塩分の取りすぎは良くない!ということはよく聞きますが、実際に日々の食事で塩分量を意識するのは結構めんどくさいものですよね。かくいう私も以前は全く意識していませんでしたが、健康診断で「高血圧」「尿酸値が高め」などの診断を受けてからは徐々に意識するようになりました。
ちなみに、日本食は全般的にヘルシーなのですが塩分量が多いと言われています。なので、日本人の塩分摂取量は世界トップクラス!これは気をつけた方が良さそうですね。ということで、今回は塩分摂取に関して知っておきたい基礎知識をご紹介します。
過剰摂取でどういう病気リスクがある?
塩分は身体に欠かせない成分ではあるんですが、過剰摂取すると病気の原因となりますので注意が必要です。
血圧の上昇
塩分を過剰摂取すると、血液中にもナトリウムが増えます。そうなると、ナトリウム濃度を薄めるために血液に水分が取り込まれます。
そのため、血液量が増える、つまり血圧が上昇すると言われています。血圧が上がると血管に負担がかかるため、細動脈壁が厚くなり動脈硬化となるリスクが高くなります。また、心臓にも負担がかかってしまいます。
腎臓の疾患
腎臓は、老廃物を体外に排出し体内の成分バランスを整えます。必要なものと不必要なものを振り分ける濾過機能みたいなもんですね。塩分を過剰摂取すると、腎臓はナトリウムを体外に排出しようとするのですが、激しすぎると腎臓に負担がかかって濾過機能が弱まってしまいます。
腎臓の機能が低下すると、尿酸なども排出されにくくなっちゃいます。尿酸値の上昇は、激痛を伴う痛風の原因になりますからね。私も経験ありますが、あの痛みは二度と味わいたくない…。
不整脈・心疾患
ナトリウムはカリウムとセットで電気信号を発生させて、筋肉を収縮させる働きをしています。これは心臓の筋肉でも同じです。塩分を過剰摂取すると、電気信号に異常が発生し、不整脈・心疾患につながってしまう場合があります。
目標量はどれくらい?
塩分摂取目標量
厚生労働省から「食事摂取基準」というものが発表されています。この基準は5年毎に改定されるのですが、直近の2015年版では以前より「塩分摂取目標量」が引き下げられました。この理由は、前述した高血圧のリスクを重要視したからだそうです。
2010年版 | 2015年版 | |
---|---|---|
男性(18歳以上) | 9.0g/日 未満 | 8.0g/日 未満 |
女性(18歳以上) | 7.5g/日 未満 | 7.0g/日 未満 |
塩分摂取量の実態
とはいえ、目標量を守るのは結構大変です。同じく厚生労働省発表の「平成25年国民健康・栄養調査報告」によると、1日の塩分摂取量の実態は以下のとおり。平均値で目標量を超えちゃってますね。
平均値 | 標準偏差 | 中央値 | |
---|---|---|---|
男性 | 10.6g | 4.2g | 10.1g |
女性 | 9.1g | 3.7g | 8.7g |
食品に含まれる塩分の目安
ご参考までに、毎日食べそうな食品の塩分量はこんな感じです。
食品名 | 塩分量 |
---|---|
豆腐とわかめの味噌汁 1杯 | 約1.5g |
梅干 中1個 | 約2.2g |
塩鮭 1切れ | 約3.0g |
たらこ 1腹 | 約1.4g |
どの食品も塩分以外の栄養素も多く含んでいますので、これらを全く食べないというのは現実的ではありません。食べる量を減らしたり、減塩味噌・醤油などを積極的に活用しましょう。
カリウムで改善できるってホント?
カリウムの働き
カリウムには、余分なナトリウムを体外に排出させる働きがあります。これにより、血液中のナトリウム濃度も安定するので高血圧予防につながります。
カリウムが多く含まれる食品
カリウム摂取量の目安は、標準で2.5g/日、高血圧予防としては3.5g以上/日と言われています。カリウムが多く含まれる食品例は以下のとおりです。
食品名 | 食品100g当たりのカリウム量 |
---|---|
ほうれん草 | 690mg |
じゃがいも | 410mg |
アボカド | 720mg |
わかめ | 730mg |
バナナ | 360mg |
サプリメントで手軽に摂取
食事での栄養摂取が難しい場合は、サプリメントが手軽ですね。私は高血圧気味なので、3.5g以上/日を目標にサプリメントを活用してます。
まとめ
今回は、塩分摂取に関する基礎知識についてご紹介しました。私のように高血圧と診断されたら、少し意識してみたほうが良いと思いますよ。まずは、コンビニ・スーパーに行ったら、商品の栄養成分表示で塩分(ナトリウム)をチェックすることから始めましょう。